美文字を書くコツには、よく「バランスよく書く」と書かれていますが、バランスといわれても、それがよく分からないので、どうにもバランスのよい字形になりません。

 

このバランスには、大きくは漢字自体のバランスと、漢字とひらがな・カタカナとのバランスの二通りがあります。

 

後者の漢字とひらがな・カタカナとのバランスについては、ひらがな・カタカナを漢字よりやや小さめに書くことがコツです。ひらがな・カタカナは、漢字に比べて画数が極端に少ないので、視覚的に大きく見えます。それで、やや小さめに書くとバランスがとれます。

 

前者の漢字のバランスは、書くことが苦手な者にとっては、難しい問題です。

 

1)練習時には、お手本の漢字を、架空の正方形の枠で捉え、その枠を縦横十文字に4分割することで、一画一画が、どの枠からどの枠の方へ、どの長さ伸びているかを見取りながら書いていきます。

 

2)「皿」「貝」などのように、横棒や縦棒が続く漢字は、隙間を等間隔にするのがコツです。こうした同じ幅の隙間がある漢字は、「馬」「雁」とあげていけば、きりがありません。隙間を等間隔にするだけで、悪筆は、見違えるほど変わります。

 

3)「?」など、足と呼ばれる部首は、等間隔に打つと同時に、最初の一画だけは左にはらい、あとは、右にはらうようなつもりで書きます。場合によっては、一画目と二画目の間だけ、若干広く空けることもあるので、漢字をよく観察します。

 

4)上下、左右に分けた場合の漢字の重さを考えます。「男」「姉」など、上下、左右に分けられる漢字は、それぞれの画数を考えて、田の方が重い「男」では、「力」をやや大きめに、市の方が画数が多い「姉」では、「市」をやや大きめに書くとバランスの良い美文字が書けます。

 

大切なことは、悪筆であることを自覚し、走り書きせずに、一字一字、考えながら丁寧に書くことです。